Sista-Kとの出会い☆その13
映画『たいようのドロップキック』のルーツを語る連載企画の13回目。
さて、私・日浦と【TEAM 9 NINE】メンバーでライターの大地は今、二人でSista-Kの自宅リビングの椅子に座っています。まだ寒い時期で二人とももこもこした感じのダウンジャケットにコートをカバンと一緒に足元に置いて、出された冷たい麦茶をいただいていました。
同行していた大地朋子(敬称略ね)は、実はSista-Kの息子・松田花くんが出演してショートシネマコンテストで優勝した短編映画『二十才のお酒』(8分)のチームメンバーでもあり、年末の打上げの席でSista-Kとも面識があり、久々の再会の挨拶もそこそこに本題に入りました。
その日のSista-Kは少しテンションが高めだったと思います。
というのも、『Just like you』を積極的に販売しても良いという許可が出たことが大きかったのだろうと、今なら思うのですが、その時の私にはわかりませんでした。
以前、この『Just like you』という楽曲は、別の音楽事務所が仕掛けた「Riddimバトル」だということは【その8】で書きました。簡単にいうと、曲のベースになるドラムやベースなどのある音源に対し、複数のアーティストがメロディと歌詞をつけて歌ったモノを公募し、その中から良い曲だけを発表するー。Sista-Kの『Just like you』は見事にそこに選出されたという訳です。
しかし、問題はこの「Riddim」にありました。
つまり『Just like you』の曲のベースにある「Riddim」は彼女に権利がありません。そのため、勝手に販売したりすることは、当然できません。だからPVにしたとしても、公開することはできず、家族で鑑賞することぐらいしかできない訳です。
だから、彼女は『家族で観るだけのプライベートなモノ』と私に伝えていました。
ところが、その事情が変わったというのです。「Riddim」の制作者であり権利を持つ人物に話したところ、『是非、どんどん売って欲しい!』とお墨付きを貰ったというのです。
この瞬間、Sista-Kの中には色んなアイデアが湧き上がっていました。
せっかくPVを作るのだから、それをネットで配信したり、あるいはテレビ局に売り込んだりして、じゃんじゃん販売していけばいいのではないか?そのための人脈は強い人を知っているとか、色んな話が飛び出しました。
正直、ただのプライベートなPVを制作すると考えていた私たちには、まさに青天の霹靂だったのです。盛り上がるSista-Kはさらにある提案をしてきました。
To be continued!
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